ScanSnapとAdobe Acrobatを使った私の自炊方法

目次

概要

自宅に本がたくさんあり、処分に困っているという人はたくさんいると思います。

私も、自宅に文庫本やコミック、技術書など様々な本があり、すぐには読まないかもしれないけれど、今後読み返すことがあるかもしれない、またはもったいなくて捨てられないというものがたくさんあります。

現在私は、この問題の解決策として、本のスキャンして電子化する、いわゆる自炊と呼ばれる方法を試しています。

最初自炊をしていたときは、あまり情報がなく試行錯誤しながらやっていたのですが、最近になってやっと、満足のいく方法を見つけました。

その方法について、ここに紹介したいと思います。

自炊道具

自炊のためには、道具が必要です。

絶対に必要なものとしては、本の内容を読み取るためのスキャナーがあります。

スキャナーは色々とあるのですが、私が現在使用しているのは、ScanSnap iX1500です。これは、自炊でよく使われるスキャナーと言うこともあり、私も購入して利用しています。

次に必要なのは、本を裁断する道具です。本の裁断には、カッターもしくは裁断機を使います。カッターは安く準備ができて良いのですが、本を裁断するのに少々手間がかかります。そのため少数の本の自炊をするのであればカッターでも構いませんが、たくさんの本の自炊をする場合は裁断機を購入した方がやりやすいです。裁断機自体は、安いものから高いものまであるのですが、私は「DS-858A4」という裁断機の中でもかなり安いものを使用しています。もし裁断機を使用する場合はかなり大きなものとなっているので、保管場所を用意する必要があります。

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いままでのものは、本をスキャンするのに必要なものですが,スキャンしたデータについて、曲がっている部分を修正したり、データを圧縮したりすることがあり、これには専用のソフトが必要です。

このようなソフトとして有名なものは、Adobe Acrobatがあり、私はこれを使用しています。有料のものだけあって、性能はかなり良いです。

以上が、私の自炊に使用している道具となっている。

裁断について

裁断については、本を裁断して一枚一枚の紙にする作業のため、詳しい方法については割愛します。

基本的には、裁断機を使用して、一回で裁断できる場合はそのまま、一回で裁断できない場合はカッター等で複数に分割して裁断をしています。

スキャンについて

私はスキャンの方針として、次のようにしています。

  • 解像度はなるべく高く
  • 編集しやすいようにJPEGで保存
  • PDFの方が管理はしやすいので、JEPGからPDFを作成
  • 元データのJEPGは必ず保存しておき、なにかあっても後からPDFを作成できるようにする

ScanSnapであればスキャン時に、解像度が一番高い「エクセレント」で、保存形式をJPEGにしました。また、保存の際に、ScanSnapの方で自動で圧縮がされるのですが、なるべくそれらもやりたくないので、圧縮の設定を「低」にしました。

自炊の際には、表紙をどうするか迷うのですが、私の場合は、表紙と裏表紙を分離して保存しています。表紙については最初のページに、裏表紙については、最後のページになるようにしています。

スキャンについては、こんな感じでやっています。

PDF化と圧縮

スキャンしたデータはJPEGとして保存しているのですが、タブレットで閲覧するときにはPDFの方が扱いやすいです。

そこで、JPEGをPDFに変換して、タブレットで見るようにしています。

JPEGからPDFへの変換には、ImageMagickというものを使用しています。Adobe Acrobatでもできるのですが、PDFの作成時に大量の一時ファイルを作成してパソコンの容量を使い潰してしまうため、PDFへの変換では使用していません。一応、一時ファイルは再起動をすれば消えるのですが毎回再起動をするのは面倒です。

ImageMagickのインストールについては割愛します。

ImageMagickを使ったPDFへの変換は次のようにします。

$ convert *.jpg output.pdf

output.pdfという名前でPDFファイルができるのですが、これをAdobe Acrobatで圧縮をしたり、テキスト検索できるようにOCRをかけたりします。

このような作業は、Adobe Acrobatの「スキャンとOCR」という機能からできます。そこから、「補正 > スキャンした文書」を選択します。そこにある設定から、最適化オプションの「アダプティブ圧縮を適用」のチェックを外して最適化を行っています。

「アダプティブ圧縮を適用」にチェックを入れると、所々汚くなってしまうため、私はチェックを外しています。

OCRをかけることによるデメリットとして、小説等で縦書きの文章で、英文を含む場合に英文が横になるようにページが勝手に回転してしまうということがあります。一部であれば目視で直すこともできるのですが、たくさんあって面倒な場合は、OCRを欠けないという選択をしてもいいかもしれません。

このように圧縮を欠けたPDFを、タブレット等に入れて必要に応じて読んでいます。

データ管理

スキャンした元データやPDFは、NASやEvernoteに保存しています。

Evernoteは、容量に制限があるためPDFの保存に使用して、データ容量が多くなるJPEGデータはNASに保存しています。

さいごに

自炊をする場合は、結構考えることが多いです。

しかし、本を買うのではなく、読む権利を買うという昨今の電子書籍には正直思うところがあります。また、全ての本が電子書籍として提供されていないというのもあり、完全に電子書籍に移行するのも難しいです。

このようなことより、私は今後も紙の本を買い続けていくと思うので、自炊についても今後も続けていくでしょう。

自炊について考えている人の参考になれば幸いです。