macOSにJupyter LabのインストールとRの実行環境を用意する方法

目次

概要

みなさんは統計処理にどのようなツールを使用していますか?

私は、R言語というツールを使用しています。

今回、macOS Big Sur上にRとエディタとしてJupyter Labをインストールしたので、その方法について書きます。

環境

  • macOS Big Sur
  • R 4.0.3
  • Jupyter Lab 2.2.9

Rのインストール

最初に、Rのインストールを行います。

Rは、ソースコードからビルドすることも可能ではあるのですが、私の環境ではビルドに何度も失敗したり、インストールに成功しても、想定した通りに動かない(特にグラフ描画周り)ということがあったため、Homebrewを使用してインストールすることにしました。

$ brew install r

これで、Rのインストールは終わりです。

XQuartzのインストール

Rでグラフの描画など、グラフィカルな表示を行うにはX11の環境が必要です。

macOSでは、XQuartzという名前のツールとしてX11の環境が用意されているため、これをインストールします。

XQuartz

インストールは、インストーラーをダウンロードして、それを実行するというもののため、他のソフトと同じようにインストールできるはずです。

Jupyter Labのインストール

Jupyter Labは、Pythonを使用したツールとしてリリースされています。

そのため、Pythonの実行環境を最初に用意します。

macOSには、最初からPythonがインストールされているのですが、バージョンが古いため動作を保証していません。最新のものをインストールしておきましょう。

$ brew install python3

既に、Pythonのインストールが済んでいる場合などは、上記のコマンドを実行する必要はありません。

Pythonの準備ができたら、Jupyter Labをインストールします。

$ pip install jupyterlab

これで、JupyterLabの準備ができました。

IRkernelのインストール

現状のままでは、Jupyter LabでRを使うことはできません。

Jupyter LabでRを使うようにするには、IRkernelというものをインストールする必要があります。

IRkernelは、Rのライブラリとして用意されているので、インストールにはターミナルでRと実行して、Rのプログラムを実行できるようにした後に次のふたつのコマンドをそれぞれ実行します。

install.packages('IRkernel')
IRkernel::installspec()

これで、Jupyter LabでRの実行ができるようになりました。

Jupyter Labの実行

Jupyter Labの実行は次のコマンドでできます。

$ jupyter lab

あとは、色々と試行錯誤しながらJupyter Labを使っていきましょう。

さいごに

一番面倒だったのは、Rのインストールです。

ソースコードからビルドしてしまうと何故か、日本語周りで苦しみますので、問題がなければHomebrewを使ってインストールしましょう。