概要
PLATEAU(プラトー)が提供する3D都市モデルをBlenderで読み込んで、それを使ってレンダリングをしてみました。その方法を紹介します。
環境
- Blender 3.4.1
PLATEAUの3D都市モデルについて
PLATEAU(プラトー)は、国土交通省が主導するプロジェクトです。3Dの都市モデルを作成したり、それを活用できたりするエコシステムの作成を目指しています。
PLATEAU [プラトー] | 国土交通省が主導する、日本全国の3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクト
今回は、このPLATEAUが用意した都市データをBlender上で読み込み、さらに画像としてレンダリングを行ってみます。
都市モデルのダウンロード
都市モデルは次のポータルサイトからダウンロードできます。
3D都市モデル(Project PLATEAU)ポータルサイト - G空間情報センター
全ての都市がデータとして用意されているわけではなく、東京の中心部や一部の地方都市のみです。
私は、今回東京都23区のデータを用いることにしました。また、ダウンロードできるデータにはいくつかのデータ形式があるのですが、FBXを選択しました。
ダウンロードが終わったら、圧縮されているデータを解凍します。
解凍したフォルダの中にファイル名と場所の対応が書かれた、PDFファイルがあります。そこから、適当な場所を選びます。
その他に、demやbldgというフォルダがあります。demは地形の情報が、bidgは建物の情報が保存されています。そこで、今回はこれらを利用します。
Blenderでの読み込み
Blenderで読み込むファイルについて、demとbldgでファイルの名前を合わせる必要があります。そうしないと、地形情報の場所と建物の場所がずれてしまいます。ファイル名の先頭につけられている数字の羅列が場所を表します。
Blenderで、FBXファイルのインポートをします。demファイルの中の地形情報とbldgの中の建物情報を読み込みます。bldgについては、テクスチャのないLOD1とテクスチャのあるLOD2があります。私は見栄えがするということで、今回LOD2のファイルを利用しました。
LOD2についてはまだ整備途中ということで、対応している地域が少ないので注意が必要です。
読み込むとこのようにちゃんと配置されます。
配置したはずなのに見つからないという場合は、オブジェクトが原点から離れた場所に配置されるため、一度引いて確認すると見つかるはずです。
この後は、レンダリングのためにオブジェクトのあるところまでカメラを持っていき、撮影場所を決めます。
実際にレンダリングしたものはこちらです。
LOD2のデータを使ったので、テクスチャが貼られていることが確認できます。
以上が簡単な利用の流れです。このようにしてPLATEAUの3D都市モデルを活用できます。
さいごに
既に扱いやすい形式のデータとして配布されているため、簡単に導入することができました。
しかし、FBX形式のデータに含まれるオブジェクトの数が多いため、データサイズが大きいものをインポートするとBlenderの固まる時間が長く、異常終了するのではないかとやきもきしました。
気軽に導入できるものでしたので、是非みなさんも活用してみください。