概要
ChatGPTを利用する際のプロンプトへの入力情報の取り扱いについて、オプトアウトによって再学習で利用できないようになりました。
ChatGPT利用の懸念
私は現在、たまにChatGPTを利用する際に、Web上のプロンプトに入力した情報の流出が怖いと思っています。具体的には、入力した情報が、今後のChatGPTの学習時に利用され、他の人がプロンプトで何か実行した際に、私の入力した情報が回答として表示されるというようなことがあり得るということです。
そのため、外部に漏れては困るような機密情報は入力しないように心がけていますが、絶対に入力しないようにできるかといえばそうではありません。
また、このような危惧から、企業によってはChatGPT自体へのアクセスを制限したり、そこまで厳重ではなくても注意喚起を行ったりして、情報漏洩のようなことを防いでいます。
情報利用のオプトアウト
この記事を書いている2023年4月5日現在では、API経由のChatGPTを利用する場合、初期状態では入力した情報は学習で利用されないようになっています。これをオプトインと呼びます。
しかし、Webブラウザからアクセスして利用するChatGPTに入力された情報について、初期状態では、入力した情報は学習に利用される可能性があります。これをオプトアウトと呼びます。
このように、API経由とブラウザ経由で、初期設定における情報の取り扱いに違いがあります。
実は、オプトインやオプトアウトについて、利用者が設定を変更することが可能です。つまり、Webブラウザからのアクセスにおいても、入力した情報を今後の学習に利用しないようにできます。
利用しないように設定するには、次のGoogleフォームから情報を入力します。
OpenAI Data Opt Out Request (ChatGPT, DALL-E) (google.com)
Googleフォームということで偽物ではないかと不安に思うかもしれませんが、このフォームは本物です。システムの変更が間に合っておらず、取り急ぎ設定変更の仕組みを作ったものと思われます。いずれは、アカウント設定からできるようになる可能性が高いです。
私は、このフォームから申請をしました。申請した後に何か連絡があったわけではないので、本当にちゃんと設定できたのか不安ですが、おそらくできたものと思っています。
今回のオプトアウトの変更について、注意点がひとつあります。それは、あくまでも今後の学習に利用されないというだけだということです。ChatGPTを運営するOpenAIでは、不正な利用などを確認するなどの目的で、一定期間データを保存しており、内容によっては閲覧する可能性があるということを利用規約に定めています。
そのため、ChatGPTを運営するOpenAIを信用できないという場合や、そもそも機密情報を誰にも見られたくないという場合には、今回の設定を行ったとしても、機密情報などの見られたくない情報は入力しない方がいいでしょう。
さいごに
情報利用の観点で、ChatGPTの利用をためらっていた方の中には、今回の対応で利用してもよいと思ったかもしれません。
ユーザーが任意で設定可能になったのは嬉しいことです。ただし、情報利用については、個人情報保護やセキュリティの観点から、引き続き注意が必要です。