概要

RancherOSとはどのようなものかを紹介します。

そして、インストールの方法を紹介します。

環境

今回インストールしたRancherOSは次のものです。

  • RancherOS 1.5

RancherOSとは

皆さんはRancherOSというものを知っていますか?

RancherOSは、Dockerを使うために作られたOSで、Dockerを軸として構成されています。そのため、インストール時からすぐにDockerを使うことができる非常にミニマムなOSです。

ちなみに、競合のOSとしてはCoreOSがあります。

RancherOSを使うメリットとしては、Dockerを使う上で必要な機能しかないため非常に軽量です。逆のことをいうと、Dockerで実現することができない機能を実現することはできないというデメリットがあります。

ダウンロード

実際にRancherOSをダウンロードしてインストールしてみましょう。

RancherOSのイメージファイルは、GitHubで公開されているので、そこからダウンロードします。

Releases · rancher/os

ダウンロードが完了したら次にインストールします。

インストール

インストールのために、最初にダウンロードしたイメージファイルをインストールしたい環境にマウントして、起動します。

起動すると、コンソールが表示されるので、そこにインストールのためのファイルを作成します。

ファイル名はなんでもいいのですが、今回はcloud-config.ymlという名前でファイルを作成して、マシンのホスト名をnameとしてSSHで接続するための公開鍵を設定する、設定ファイルを次に示します。

#cloud-config
>hostname: name
ssh_authorized_keys:
   - ssh-rsa ...

SSHの公開鍵を設定しない場合は、後述するパスワードの設定をしないとRancherOSをインストールした環境にログインできなくなります。

実際のインストールは次のコマンドを実行することで行います。

sudo ros install -c cloud-config.yml -d /dev/sda -a rancher.password=rancher

この時、-d /dev/sdaはインストールする先のデバイスを指定します。-a rancher.password=passwordはインストール時にrancherという名前のユーザが作成されるのですが、そのユーザのパスワードを指定するものです。ここではpasswordというパスワードを設定しています。もし、パスワードを設定せず、さらにSSHの公開鍵を設定していないとログインできなくなります。

あとは、指示に従って操作をするとインストールを完了することができます。

使い方

インストールしたあとは、SSHなどでアクセスして、dockerコマンドを使ってコンテナを起動して使うことができます。

例えば、nginxのコンテナを起動する場合は次のコマンドで起動できます。

sudo docker run -p 80:80 -d nginx:latest

このようにインストールしてすぐに、Dockerを使うことができます。

さいごに

RancherOSは、UbuntuやCentOSのようなLinuxディストリビューションと比べて機能は少ないですが軽量です。

もし、Dockerだけ使えれば良いというのであればRancherOSは選択肢として十分検討できると思います。

RancherOSを使いたいという人の参考になれば幸いです。