BitLockerを使うとR/Wが落ち込むので注意が必要

目次

概要

Windowsでセキュリティの向上のためにBitLockerを使っていたのですが、利用をやめました。

なぜやめたのかについて、書きました。

BitLockerについて

WindowsではPro以上のエディションで、BitLockerを使うことでストレージの暗号化が可能です。暗号化をすることで、HDDやSSDなどを取り外して、別のパソコンに接続して確認することができなくなります。通常は、暗号化を行ったパソコン上に暗号化を解除するパスワードが保存されており、それを利用しているため、あまり暗号化を意識せず使うことができます。

もちろん、パソコン自体を盗難されてしまえば、暗号化を解除される可能性が高まるというリスクがありますが、やらないよりは良いと思っています。

BitLockerはWindowsの標準機能でしたので、何か特別なことをすることもなく利用できます。また、環境にもよりますが、CドライブのようなWindowsがインストールされている場所は、最初から機能が有効化されて暗号化されていたということもありました。

BitLockerを使ってみて

私は、BitLockerを使って、WindowsをインストールしているSSDやデータ保存用のHDDなどをBitLockerで暗号化していました。

しかし、HDDのBitLockerで、大量のファイルを読み込んだり、書き込んだりしたときに、とても遅いという問題に遭遇しました。

そこで、色々と調べてみると、BitLockerには暗号化に伴うオーバーヘッドがあるということが分かりました。考えてみれば当たり前ですが、データを書き込んだ際の暗号化や読み込んだ際の復号化(暗号化の解除)の処理をしなければなりません。そのために、性能が落ちてしまいます。

WindowsなどをインストールしていたSSDについては、あまりBitLockerによって性能が落ちたという感じはしていませんでした。しかし、HDDはSSDと比べて読み込みや書き込み(Read/Write)の速度がとても遅いため、BitLockerによってさらに性能が落ちてしまうと、とても気になるようになりました。

具体的にBitLockerによって落ちる性能は、3割程度と言われているようです。3割くらいであれば、あまり気にならないと思ったのですが、大量のファイルやサイズの大きいファイルを扱う場合は、使っていて分かるくらいには性能が落ちていました。

このような理由から、私はHDDでのBitLockerの利用をやめました。あくまでもHDDでの利用をやめただけです。SSDについては、性能低下を感じていないため、継続しています。

私がBitLockerの存在に気づきましたが、場合によっては、気づかないうちにBitLockerを利用していてストレージの性能が低下しており、それが原因でパソコンの使い勝手が悪くなってしまっていることもあるかもしれません。

さいごに

もしも、パソコンのストレージを使っていて、性能が悪い、速度が遅いと思っている場合は、BitLockerが原因ということがあるかもしれません。その場合は、セキュリティが低下してしまいますが、BitLockerを無効化するというのもありだと思います。

SSDであれば、あまり気にならないのですが、HDDでBitLockerを使うのは考え物のように思います。